家族信託®を活用した新しい財(cái)産管理と相続?認(rèn)知癥対策 vol.2
ライフステージごとの悩みを一気に解決する「家族信託」の活用について

ライフステージごとの悩み

人が生まれてから亡くなるまで、そして亡くなった後も含めた「ライフステージ」を考える時(shí)、こと「財(cái)産」に関しては、なかなか思うに任せない結(jié)果になってしまいがちなものです。次の図に示すように、ライフステージをI～Vに分けて考えた場(chǎng)合、それぞれのステージで財(cái)産に関する悩みがあります。

ライフステージごとの「財(cái)産」に関する悩み

これまでの法的対策として、遺言と後見(jiàn)という方法がありましたが、遺言は効力発生が死亡以後ですから、例えば認(rèn)知癥等の能力喪失狀態(tài)への対応は不可能でしたし、それに対応するために作られた成年後見(jiàn)の制度も、今では極めて運(yùn)用が硬直化しており、少なくとも當(dāng)人の願(yuàn)い通りに財(cái)産管理ができるような狀況にはなりませんでした。
ところが、家族信託は、たった1枚の契約書(shū)でもって、少なくとも財(cái)産に関しては、遺言の役割も後見(jiàn)の役割も兼ねることができ、かつ遺言や後見(jiàn)よりもずっと、元の所有者の願(yuàn)いや想いを?qū)g現(xiàn)できる可能性が高い財(cái)産管理を?qū)g現(xiàn)することができるのです。
それは、「権利と名義の分離」によって、財(cái)産の権利を持っている人（委託者兼當(dāng)初受益者）が認(rèn)知癥になって、その後に死亡しても、財(cái)産の名義を託されている人（受託者）が當(dāng)初の契約通り適切かつ的確に財(cái)産管理を継続し、願(yuàn)いや想いの通りに次世代に財(cái)産の権利を承継させてくれるという機(jī)能を発揮することができるからです。

ステージIの悩み：円滑な財(cái)産管理を家族信託で実現(xiàn)

ステージIの悩みの代表的なものとして、いわゆる「共有物」問(wèn)題があります。
例えば、親の相続が原因で、3人の子たちが、相続財(cái)産である不動(dòng)産を各3分の1ずつ共有している狀態(tài)であるとしましょう。
この不動(dòng)産を売卻したり、賃貸借したり、擔(dān)保に入れて借金したりするためには、基本的には3人全員が合意して印鑑を押さなければなりません。
仮に今は3人が仲良くしているので問(wèn)題がないという狀況であったとしても、この3人に相続が発生すれば、共有者は増えて行き、何十年もすれば數(shù)十人の共有物という狀態(tài)になりかねないのです。

そこで、家族信託が持つ4大機(jī)能の一つである「名義集約機(jī)能」を活用してみましょう。これは複數(shù)の委託者が所有する財(cái)産の名義を一人の受託者に集約する機(jī)能です。

名義集約機(jī)能の活用

共有者3人が委託者となって共有不動(dòng)産の持分全部を家族信託します。

家族信託の4大機(jī)能

信託契約をした後は、その不動(dòng)産は「信託財(cái)産」となり、3人の権利は「所有権」という権利（物権）ではなくなって「受益権」という別の権利（債権）に変わるということになります。
信託で不動(dòng)産の名義を受託者に変更したとしても、3人の持分比率を変えない限りは、法的にも稅務(wù)的にも「所有権移転ではない」と解釈されており、譲渡所得稅や不動(dòng)産取得稅が課せられることはなく、登記に必要な登録免許稅も通常移転の5分の1で済みますので、契約自體にかかる実費(fèi)は極めて少なく済みます。信託した後は、その契約內(nèi)容に従って、不動(dòng)産の管理は受託者が行うこととなり、以後は受益者3人の合意や手続書(shū)類への捺印は不要となります。
そうすれば、3人のうちの1人が認(rèn)知癥になって印鑑を押せなくなっても問(wèn)題ありませんし、さらに誰(shuí)かが死亡して受益権が次の世代に移ったとしても、不動(dòng)産の名義は受託者のままですから、従前通りに財(cái)産管理を継続することが可能となるのです。

また、例えば共有ではなく別々の不動(dòng)産を一人の受託者に信託した場(chǎng)合には、その名義が一つになることによって、土地や建物を「合筆」「合棟」という方法で一つの不動(dòng)産とする手続きも可能です。
この場(chǎng)合の受託者は、もちろん3人の中の1人でも良いのですが、次の世代まで信託を継続するという前提であれば、受託者として3人で設(shè)立した一般社団法人を使うのがお薦めの方法です。
一般社団法人は、最近の法改正で登場(chǎng)した制度で、昔の社団法人とは違って、誰(shuí)でも簡(jiǎn)単に設(shè)立することができ、また株式會(huì)社とは違って、社員権に財(cái)産的価値を持たせないという方法を使うことができますので、とても使い易い仕組みです。
例えば、當(dāng)初の受益者である3人が共同で一般社団法人を設(shè)立し、その社員権を順次次世代に承継させて行く仕組みを作っておけば、大切な財(cái)産を半永久的に的確な管理の下に置くことが可能となります。

このように、比較的容易な手続きだけで、極めて大きな効果を得られるのが家族信託なのです。

注：「家族信託®」は、一般社団法人家族信託普及協(xié)會(huì)の登録商標(biāo)で、著者は権利者からの特別の許諾を得て本文中にて使用しております。