廃校の活用事例の中には、地元企業(yè)を誘致することで、地域活性化につなげている取り組みも多くあります。そのような事例を、文部科學(xué)省が編集した「廃校施設(shè)活用事例集～未來(lái)につなごう～ みんなの廃校プロジェクト」から、いくつかご紹介します。

廃校を醸造酢の加工工場(chǎng)として改裝し、地域資源の活用で地域活性化

兵庫(kù)県の北部、但馬地域に位置する養(yǎng)父市（やぶし）は、過(guò)疎化する中山間地域に企業(yè)を誘致することで地域を活性化する取り組みを推進(jìn)しています。2006（平成18）年度からは、小中學(xué)校の統(tǒng)廃合により遊休施設(shè)となった空き校舎に、積極的に企業(yè)を誘致する「がんばる養(yǎng)父市企業(yè)誘致プロジェクト」を開始し、その一環(huán)として、廃校となった舊大屋町立西谷小學(xué)校のへの企業(yè)誘致を進(jìn)めました。そこに手を挙げたのが、地域密著型で醸造酢?清涼飲料等食品の製造?販売を営む日の出ホールディングス株式會(huì)社（舊日の出通商株式會(huì)社／但馬醸造株式會(huì)社）でした。市は、電源過(guò)疎地域等企業(yè)立地促進(jìn)事業(yè)費(fèi)補(bǔ)（経済産業(yè)省）等の補(bǔ)助金を活用して校舎を改裝し、2007年（平成19年）から有償貸與により供用を開始し、現(xiàn)在は「日の出ホールディングス株式會(huì)社食品カンパニー但馬醸造所」として操業(yè)しています。
同社は、體育館を醸造工場(chǎng)、理科室を?qū)g験室、教室は事務(wù)所と商品展示室、運(yùn)動(dòng)場(chǎng)をトラックヤードとして、學(xué)校施設(shè)を有効活用しています。また、周辺には休耕地も多くあり、原材料である米、柚子、山椒の自家栽培に活用することが可能で、地域密著型の経営を旨とする同社にとっては、最適な環(huán)境といえます。販路開拓面でも、地域活性化につながる廃校活用の好事例として評(píng)価されることで、メリットがありそうです。
地域にとっても、雇用が創(chuàng)出され、地域経済への波及効果も大きく、地域のシンボルであった廃校に燈がともり地域貢獻(xiàn)することの意義は大きいと、高い評(píng)価を得ているようです。
養(yǎng)父市の廃校活用の取り組みは、地域資源を官民で有効活用し、地域活性化につなげている優(yōu)良事例であるといえます。

世界自然遺産という地域資源が、官民連攜の地域活性化に繋がる

青森県西目屋村（にしめやむら）は、青森県津軽地方の西部南端に位置し、三方を1,000m級(jí)の山々に囲まれた山間の村です。村の南西部には白神山地が広がり、人の手が入っていないブナの原生林と、そこに生息する多種多様な生態(tài)系が國(guó)際的に高く評(píng)価され、1993年（平成5年）に日本で初めて世界自然遺産に登録されました。
舊西目屋村は、少子化と人口の流出により、児童?生徒數(shù)が著しく減少したため、教育活動(dòng)の継続が困難となりつつあったことから、2015（平成27）年4月より中學(xué)校の教育事務(wù)を隣接する弘前市に委託しました。その結(jié)果、西目屋中學(xué)校が廃校となり、比較的新しかった中學(xué)校校舎へ小學(xué)校を移転しました。そして舊西目屋小學(xué)校が空き校舎となったことから、西目屋村は、この空き校舎へ企業(yè)を誘致することができないかと、村內(nèi)雇用の創(chuàng)出と地域経済の活性化の実現(xiàn)を模索していました。
一方、弘前市に本社を置く「ブナコ株式會(huì)社」は、ブナを素材とした食器やランプシェードなどの調(diào)度品等の漆器を製造し、首都圏の有名ホテルやセレクトショップ等で採(cǎi)用されたほか、海外への販路拡大も模索しており、広い作業(yè)スペースの確保が課題となっていました。
この両者のニーズがマッチし、舊西目屋小學(xué)校への同社の誘致が実現(xiàn)することとなりました。広大なブナの原生林に代表される世界自然遺産白神山地を有する村で、ブナコ製品を製作することで、商品の高付加価値化が図れるのではないかとのブナコ（株）側(cè)の期待と、當(dāng)村の狙いが合致したことが、誘致実現(xiàn)の大きな要因として挙げられています。

廃校が新たな観光拠點(diǎn)として再生

誘致決定後、西目屋村は2.2億円をかけて校舎を改裝のうえ、ブナコ株式會(huì)社へ?zé)o償貸與、舊西目屋小學(xué)校は2017年度よりブナコ西目屋工場(chǎng)として営業(yè)しています。
ブナコ西目屋工場(chǎng)は、舊小學(xué)校の面影を色濃く殘しつつ、各教室は製作工程の各作業(yè)室、ダイニングホールは來(lái)場(chǎng)者が自分だけのオリジナルブナコが製作できる製作體験スペースとミニショップとして利用、廊下から見學(xué)者が作業(yè)室の製作風(fēng)景等を見ることができる大きな窓が設(shè)置されています。また、工場(chǎng)內(nèi)の舊給食調(diào)理室を改修した「ブナコカフェ」では、実際の照明器具や器などのブナコ製品を見ながらくつろげる、喫茶スペースがあります。
ブナコ西目屋工場(chǎng)は、雪深い同村において、天候を問(wèn)わない通年利用可能な新たな観光拠點(diǎn)となっています。また、一般の観光客はもちろん、廃校活用事例として多くの行政視察、各種団體の研修等で同村に訪れることで、近隣施設(shè)への集客増加という波及効果もあり、ブナコ西目屋工場(chǎng)を中心に新たな地域活性化の波が広がっています。
また、西目屋工場(chǎng)の従業(yè)者の半分は村內(nèi)での雇用となっており、舊小學(xué)校の出身者も多いとのことで、雇用の創(chuàng)出や住民の郷土意識(shí)の醸成にもつながっています。
地方部においては、少子高齢化や人口減少による過(guò)疎化に伴う廃校事例が多く、維持管理の負(fù)擔(dān)等から公的な活用に限界がある地域もあります。今回のように、地域密著型企業(yè)との官民連攜の取り組みは、廃校という事態(tài)が、むしろ地域活性化を進(jìn)展させる契機(jī)になることを示唆しています。